学研教室の卒業生 信本さん

学研教室の卒業生 信本さん

チャイルド・ライフ・スペシャリストを目指す学生
信本一花

チャイルド・ライフ・スペシャリストになり、資格の知名度も上げていきたい

子どもの頃からチャイルド・ライフ・スペシャリスト一筋

私は現在、チャイルド・ライフ・スペシャリストを目指して、大学に通っています。 チャイルド・ライフ・スペシャリストとは、医療環境にある子どもたちの不安を遊びなどを用いて取り除き、病院内でも健康的な成長ができるようにしていくという仕事です。

チャイルド・ライフ・スペシャリストについて初めて知ったのは、小学校低学年の頃でした。自分が入院していた病院にチャイルド・ライフ・スペシャリストの方が在籍していたんです。病院にいる保育士さんよりも遊んでもらうなど、すごくお世話になりました。退院するときに、「私もチャイルド・ライフ・スペシャリストになります!」と宣言をしたんですね。自分でも宣言したからには有言実行するしかないと思って、今も勉強を続けています。

父が医師なので、そちらの職業にも興味や関心はありました。でも、宣言して以降は、チャイルド・ライフ・スペシャリスト一筋です。中学に進学する直前に、自分でなるためにはどんな資格が必要なのかを調べ、高校時代からその時点で取れる資格や受けられる講義があれば、積極的に受講しに行っていました。保育の資格も必要なのですが、専門学校に通っていた頃に足を痛めてしまい、走ったりできないことが単位取得に響いてしまいました。それもあって今は専門学校を辞め、大学に入って学び、そちらで資格取得を目指しているところです。

資格取得のための勉強の様子

▲資格取得のための勉強の様子

勉強以外でも褒めてくれた学研教室の先生

学研小郡教室に通うようになったのは、小学校2年生と3年生の間くらいの時期だったと思います。母に連れられて、知らないお家に行ったのが始まりでした。当時は教室が開かれたばかりで、会員は飯田先生の息子さんと娘さんしかいなかったんです。だから最初は、勉強の場であることも知りませんでした。実際に通うようになってから勉強をする場だと気づいたのですが、自分にはとても合っていたようで、10年以上通っていました。 もともと通っていた小学校も受験をして入ったところでしたし、クラスメイトもみんな塾に通っていたので、勉強をする場所に行くことに違和感はありませんでした。ほかの塾と掛け持ちをした時期もありましたが、結果的に続いたのは学研教室だけでした。

小学生時代に通っていたほかの塾は、挨拶の声が小さいだけでも教室に入れないような厳しさがあって、それが自分には合わなかったんです。振り返ってみると、大きな声で挨拶をする等というのはすごく大切なことだったのですが、その張り詰めた空気が当時の私には厳しかったんですね。でも、学研教室はいい意味で「勉強する場所」という空気がないんです。大きな声でなくても、先生に届く声量で挨拶すれば大丈夫だった。小さなことに聞こえますが、私にとっては大きなことだったように思います。それから、勉強を強制されたこともなかったんですね。思春期まっただ中の頃は、本当にやる気がなかったのですが、「勉強をしなさい」と言われたことはなかったように記憶しています。また、先生がすごく褒めてくださるんです。自分で言うのもなんですが、私は褒められて伸びるタイプだと思うので(笑)、勉強以外のことでもすぐ褒めてくれる先生は、ありがたい存在でした。

私は学校になかなか行けない時期もあったのですが、たまに行ったことを報告するだけで先生はすごく褒めてくれました。基本的にネガティブなことを言わない、否定をしないでいてくださったので、何でも話しやすかったですね。

当時の学研教室の様子

▲当時の学研教室(右が信本さん。)

当時の学研教室のお友達との様子

▲当時の学研教室のお友達との様子

幅広い友人と知り合えた教室

小学生の頃は国語と算数を中心に、中学に入ってからは数学と英語を主に勉強していました。高校に入ってからはやる気があまりにもなくて、ほとんど英語しか勉強していませんでしたし、なんなら友達としゃべっている時間のほうが長いこともありましたね(笑)。でも先生は大らかで、それも許容してくださっていました。受験を経てみて、渋々ながらでしたが英語は勉強しておいてよかったなと感じています。

ピリピリとした空気がないから、年が離れている子同士でも人間関係は円満です。今でも卒業生同士でやりとりをするほどに仲がいいんですよ。先に教室に来ていた友達と遊びに行きたいがために、出されたプリントを一気に終わらせる、なんてこともしていました。本当は復習をしなければならないのですが、それは来週やるから、と言って見逃してもらったこともあります(笑)。そんなワガママも言える空気があって、すごくありがたかったです。 教室は幅広い年齢の子どもたちが通っていたので、自発的に人に話しかけられるようになったのも、小さな子どもたちに対しても心を広く持てるようになったのも教室のおかげだと思っています。

すべての病院にチャイルド・ライフ・スペシャリストのいる未来を

今の目標は30歳までにチャイルド・ライフ・スペシャリストになることです。子どもたちって、自分に年齢が近い相手のほうが接したときに喜ぶんですよ(笑)。だから、子どもたちの人気者でいられるうちに資格を取りたいと思っています。

チャイルド・ライフ・スペシャリストは、日本国内では資格が取れない職業です。資格を取るためには北米の大学や大学院で学ぶ必要があるんですね。また、日本では似たような資格でホスピタル・プレイ・スペシャリストがありますが、どちらもあまり知れ渡っていないんです。チャイルド・ライフ・スペシャリストになったら、もっとこういった職業を広めたいという気持ちがあります。

チャイルド・ライフ・スペシャリストもホスピタル・プレイ・スペシャリストも、今は一部の病院にしか在籍していません。だから小児病棟に入院した方や、その御家族であっても、その存在に出会わなかった方も多いと思います。そして、各病院にひとりいるだけではとても足りない、そのくらい需要が高い職業でもあるので、もっともっと広まって増えてほしいと思っています。さらに、インターネットなどを使い、自分でもチャイルド・ライフ・スペシャリストという存在を広めていけたらと思っています。