学研教室の卒業生 佐藤さん

リノベーションの準備をしている様子です。

専門学校生
佐藤 麟

まず公認会計士に合格し、ずっと勉強を続けていきたい

幅広い業務を知り、公認会計士を目指す

現在私は神戸大学を卒業し、公認会計士を目指して専門学校に通っています。就職活動中に、自分にしっくりとくる仕事に出会えず、どうしようかと考えて、弁護士をしている父に相談しました。父も大学卒業後に弁護士を目指したと聞き、さらに学研教室の松平先生からも公認会計士が合っているのではないかと後押しをされて、目指すことを決めました。

もともと大学が経営学部だったこともあり、仕事の舵を切るような職業には興味がありました。就職活動もコンサルティング会社などを中心にしていたのですが、なかなかピンとこず、調べてみたところ、公認会計士には監査業務以外にコンサルティング業務も行うことがあると知り、興味をひかれるようになったんです。

大学卒業後、専門学校に通い始めた頃は両親に学費を出してもらい、それをアルバイトの給料から返済していました。ですが、大学受験時に浪人をしていて、親に経済的負担をかけてきたところもあり、公認会計士は自分の学びとして自分で捻出したいと考えて、今は自分でまかなっています。

学研教室では、やり抜く力を学べた

学研異人館通り教室には、幼稚園の年中頃から中学 3 年生まで通いました。両親は、遊びに近い感覚で学びをさせたかったようで、受験にフォーカスした塾よりも、学習習慣がつけられたら、という思いで学研教室を選んだようです。

私が通っていた当時の教室は、先生の自宅で開かれていました。使っていいスペースが決まっていて、たくさんの子どもが通っており、長机の隣に座った子と、ペンケースで自分のスペースをいかに広げるかを競っていたことを思い出します。ですが、決して不便ということはなく、居心地のいい場所でした。一緒に通っていた友達と学研教室のカバンを下げて、楽しそうに走って教室に向かっていたくらいです。母から聞いた話だと、近所の方が私達の楽しげな姿を見て、「いいい広告になりますね」と言われたことがあったらしくて。そのくらい、気楽に通える場所でした。

勉強面では苦労をした記憶はあまりないのですが、桁の大きな数字を書いていくときに、どうしてもどこかが抜けてしまうことがありました。注意力が散漫になりがちで、間違えたときは全部消してやり直しをするのですが、なかなか式や答えを書き切ることができませんでした。でも、何度も書くうちに抜けているところに自分で気づけるようになり、そういった忍耐力ややり抜く力は学研教室で身についたと思います。

また、教室では先生が決めたわけではないのですが、上級生のいる場所、下級生のいる場所がなんとなく決まっている雰囲気がありました。上級生と下級生で交流はありましたので、自分の場所はどちらかな、と考えたり空気を読む感覚を身につけたりできたのも、学研教室に通っていたからだと思います。

大人になって気づいた、先生の言葉の意味

松平先生はとても寛容で、多少時間がかかっても課題に自由に取り組ませてくれました。それでいて、何度も同じことを言い続けてくれました。当時は、先生の言うことはほとんどが刺さらず、頑固な先生だなと思うこともあったのですが、大人になった今、ひとつひとつの言葉に意味があることを理解できるようになり、先生は種をまいて水をやり、花が咲くのを待つように、私達に声をかけてくださっていたのだと感じています。

先生は「向上心を持ちなさい」とおっしゃっていました。今になって考えると、私にやる気を出させるための言葉だったのかなと思いますが、ずっと言われ続けていましたので、「自分は頭が悪いわけではないのかな」と自信を持てるきっかけになっていたと思います。

実は、集団塾の体験にも行ったことがあるのですが、先生の板書をノートに写すスタイルは楽しくありませんでした。学研教室は渡されたプリントを自力で解いたら帰れるシステムだったので、自分のペースで取り組めたところが、自分には合っていたように思います。例えば、どうしてもやる気が出ず、粘ってしまうこともありましたが、先生はそれを急かしたりもしなかったので、のびのびと学べていたのだと感じています。また先生は誉めて認めて伸ばすタイプの先生でした。

学びと仕事、遊びをバランス良く

また、先生は「人生は常に勉強だよ」ともおっしゃっていました。当時はあまりピンときていませんでしたが、会計士を目指して学ぶなかで、勉強以外でも会計に関係がある知識に気づけるようになりました。さらに、会計にはさまざまな知識が必要となるので、先生の「人生は常に勉強だよ」大切さを実感しています。

ひとまず現在は、公認会計士の試験に合格することが目標です。学費を稼ぐために、学研教室のお手伝いをさせてもらったり、家庭教師などのアルバイトをしているのですが、アルバイトがある日は移動時間を生かして勉強し、それ以外は専門学校の自習室に通っています。また、一時中断していたボルダリングを、最近再開しました。勉強のために中断していたのですが、どうしてもフラストレーションが溜まってしまったんです。ボルダリングを再開してからは、勉強とアルバイトと合わせて、自分を支える 3 つの柱として、バランス良く取り組むようにしています。ボルダリング再開後は、人と関わる機会が増え、それがいい影響を与えてくれていると思います。公認会計士合格後は、実務を 3 年経験し、その後、知識を生かしてコンサルティングや会社経営にも関われたらと考えています。

シェアハウスの宣伝をする坂本さん

▲家庭教師の際に、子どもたちに勉強を教えている様子