学研教室の卒業生 坂本さん

リノベーションの準備をしている様子です。

学生団体 MORE FREE代表
坂本 悠愛

どこの地域からでも、関東の大学に通えるようなシェアハウスを作っていきたい

環境のために進学を諦めない道を

現在は、慶應義塾大学に通いながら、シェアハウスの学生団体を運営しています。 私は大阪出身で、家計に余裕があるわけではなかったので、大学は家から通える国公立に行くだろうと考えていました。その後、高校1年生のときに観光で町おこしをしたいと考えるようになり、その勉強をしようと考えて学部を探したのですが、実家から通えるところだとあまり魅力を感じられませんでした。全国で調べてみると、立教大学に観光学部があり、日本でもトップレベルの歴史があるということでそこを目指したのですが、大阪からですと通うことはもちろんできません。そこで、埼玉の親戚の家に下宿して、奨学金がもらえたならば通ってもいいと親から許可をもらいました。

その後、いろいろな大学について調べていくと、慶応義塾大学の文学部人間科学専攻は、社会学や心理学、教育学などを、幅広く扱っていることを知りました。観光学部は全国でも数が少なかったですし、慶應義塾大学の文学部に行けば、自分なりにカスタマイズした学びができると考えて、進路を決めました。

ただ、私は親戚の家があったから受験ができましたが、周りの友達にも環境のために関東の大学を進学の候補に入れられない子がたくさんいました。さらに、私自身も通学に2時間かかり、親戚の家ということでどうしても気を使うため、なんとかひとり暮らしができないかを調べました。ただ、家賃がネックになっていたので、大学生の標準的なアルバイト賃金の水準でも住めるようなシェアハウスを運営することを決めました。

成功体験を与えてくれた学研教室

私は、年中から幼稚園に通ったのですが、幼稚園に入るまでの間、学研南市岡アップル教室に3歳から5歳くらいまで通っていました。幼い頃のことですので、自分から通いたいと言ったわけではないのですが、子どものやりたいことを何でも挑戦させてくれて、逆にやりたくないことは無理にさせない両親だったので、無理に行かせていたわけではないと思います。私自身、体験に行ったときにとても楽しかった記憶があり、それを両親もきちんと見ていて、通わせることを決めてくれたのだと感じています。

教室ではさまざまなことを経験させてもらえましたが、なかでもパズルを解いていたことをよく覚えています。ひとつのパズルを完成させられたら次のパズルができるので、周りの子よりも早く終わらせて先に進みたいと思っていたんです。パズルへのチャレンジは成功体験にもなり、やればできるという自己肯定感を上げてくれていたなと感じます。

教室に通っていた当時の坂本さん

▲教室に通っていた当時の坂本さん

子どもの自主性を育んでくれた先生

森本先生は、とても褒め上手で、子どもたちに自発的に「やろう」という気持ちを芽生えさせるのも上手でしたね。私は自分の性格的に、自主的に始めたことはやめないので、自然と勉強習慣も身に付きました。小学校に入る前のことなので、テストの点があがるなどの数字で見える成果があったわけではありませんが、すぐに宿題や課題に取り組む姿勢は教室で学べたなと感じています。

森本先生は、とても優しく、PTA活動などもされていたので、教室以外でも会うことが多く、地元の子どもたちの間でも有名な先生でした。

私自身が学研教室に通っていた期間は短いですが、3歳下の妹は、3、4歳頃から小学校6年生ぐらいまで学研教室に通っていて、私も宿題のチェックをしたりお迎えに行ったりと、先生や教室との関わりは長く続きました。同時期に学研教室に通っていた子たちと高校で再会することもあり、緩く関係は続いていた印象です。

学研教室で身に付いた学習習慣のおかげで、小学校の勉強でもつまずくことがありませんでした。その結果、ほかの子と比べて自分はできないという劣等感を生まずに勉強に取り組めたのだと思います。

社会人になってもシェアハウス運営を続けたい

運営しているシェアハウスは、家具も家電も付いていて、敷金礼金もいらず、初期費用がかからないようになっています。ただ、シェアハウスがあるということを周知できている状況ではないので、今後は地方の高校生にも早い段階でシェアハウスがあることを知ってもらい、関東の大学を選択に入れられるようにしていきたいです。

シェアハウスなので、ひとり暮らしの不安が解消されますし、建物は古い物件をフルリノベーションして、スマートロックなどでオートロック化し、戸締まりも徹底しています。運営開始から1年半ほどですが、大きなトラブルはなく、円滑に運営できています。

現在は需要に対して供給が見合っていないので、今後は第三号、第四号のシェアハウスを作っていきたいと考えています。私自身は、大学を卒業し、社会人になっても運営を続けていきたいと考えていますが、非営利活動を持続する難しさはあります。それでも、入居者が素敵な環境で暮らし、運営団体も無理をせずに続けられる道を探っていきたいです。そして私個人としては、社会人経験を積み、起業をして利益を出しながら、社会性のある事業をしていきたいと思います。

シェアハウスの宣伝をする坂本さん