学研教室の卒業生 平子さん
京都大学 大学院理学研究科 地球惑星科学専攻
平子 豪
自然現象についての研究を防災にも生かしたい
大学3年生で決めた自然科学の研究
現在、大学院で地球惑星科学を専攻しています。専攻内で取り扱っている研究テーマは主に地球の地震や気象などの自然現象についてですが、なかでも私はGPSデータを用いて日本の国土の動きを分析し、日本の中で地震の起きやすい場所や起きにくい場所を評価するという研究を行っています。
大学院の専攻を決めたのは、大学3年の終わり頃でした。高校時代、物理の問題を解くことが好きだったので、物理を専門とする大学を選んだのですが、正直なところ自分には難しく、肌に合わないと感じるようになったのです。大学院には進みたいと思っていたので、このまま物理を専攻するよりもと思い、別の方向を考えました。その際、自分が小学生の頃に起こった東日本大震災のことが記憶に残っていたこともあって、大学院では地震を研究する方向に進みました。
居心地が良かった学研教室
学研芳野教室には、小学1年から5年まで通っていました。私は兄が2人いるのですが、2人とも教室に通っていて、その流れで自分も通うことになったんです。ただ、実は当時は勉強が好きだったわけではないので、積極的に通っていたというよりも、なんとなく通っていた感じが強かったように思います。
それでも、教室は座敷にカーペットが引いてあるような居心地のよい場所で、アットホームだったこともあって、サボってしまおうと考えたことはありませんでした。また、おそらく自分の性格的なところだと思うのですが、宿題を放棄することもなかったんです。面倒だなと思いながらも、宿題を出されればきちんと取り組んでいましたし、苦手な科目もひたすら頑張っていました。そのおかげか、成績はよかったので、先生から褒めてもらったり、トロフィーをいただいたりしたこともありました。
ふたりの兄と先生がいたから、勉強を続けていけた
春日先生は優しい先生でしたが、とてもしっかりした方で、必要なときには叱ってくれました。そんな先生から教わったことで特に印象的だったのは、二桁の引き算です。算数は得意ながらも苦戦していたところ、春日先生からポイントを教えてもらい、スムーズに解くことができるようになりました。学研教室は、主要教科をカバーしていますし、先生との距離も近く、質問がしやすい環境です。子どもにとっては居心地がよく、どの塾に通うか迷っているのであれば、ぜひ薦めたいです。
私が大学に入って物理が合わないと感じたものの、それでも4年間やり遂げられたのは、優秀な兄ふたりと学研教室の先生の存在があったからだと感じています。兄たちが行けた場所ならば、自分も行けるだろうと考え、目標とすることができましたし、学研教室では苦手なことをやり続ける力を身に付けることができました。
世の中を知るためにも勉強は必要
勉強は楽しいことばかりではありませんが、知識がないと間違った方向に進んでしまう可能性があります。世の中に対する自分の解像度を上げ、正しいことを見極める力を養うためにも必要だと思いますので、勉強はできる限りしておいたほうがいいと感じています。
現在は就職活動中で、将来は大学院での研究で学んだことを生かして、防災などの公共事業に携わりたいと考えています。多くの方は、「地震予知」というと「1週間後に地震が起きる」といったことがわかると想像するかもしれませんが、地震学者の間ではそれを実現することは難しいと考えられており、より長い時間スケールで先の未来を予測しようという方向にシフトしているんです。そういった遠い未来への研究が、現在の防災にもつながっていくと感じているので、自分の研究もそこで役立てることができたらと思います。