学研教室の卒業生 井上さん

井上さんのお仕事の様子です

中学校 数学教師
井上 隆浩

子どもたちの学びを支えていきたい

通っていた中学を大人の側から変えたかった

私は現在、千葉県我孫子市立我孫子中学校で、数学の教師をしています。
もともとは救命救急士を目指そうと思っていましたが、大学時代にボランティア活動で子どもたちと触れ合い、教員を目指したいと思うようになりました。

また、自分が通っていた中学校は近隣からの評判があまりよくなく、自分たちの代でよりよくしていこうと活動をしていたんです。ところが卒業後、再び環境が悪化したことを知り、「大人の側から働きかけないと(変化が)難しいこともある」と感じたんです。昨今は、子どもたちの自主性に任せることも増えていますが、荒れている学校というのは何かが曖昧で、たとえば子どもたちにダメだと言うことを大人がやってしまっていることがあります。それではよくなりようがないので、「自分が教師になって、そのような状況が起こらないようにしたい」と考えるようになりました。

その後、大学院時代に、当時の研究の一貫で私立の中高等学校の非常勤講師として勤務し、大学院卒業時に公立高校の教員として採用されました。

自分のペースで進められるプリント学習が合っていた

通っていた幼稚園に学研の教室が入っていたのですが、年齢的に勉強するという気持ちではなかったこともあり、小学校に上がるタイミングで学研加賀教室に入会しました。教室には小学1年生から小学6年生まで通い、一旦別の塾に入ったあと、成績が伸び悩んだこともあって教室に戻り、中学3年生まで通いました。

中学校は6クラスあり、生徒数も1学年で200人を超えていたのですが、塾に通っていた頃の成績は、ちょうど中間の100番前後だったんです。ところが、学研教室に戻ってからは、20番くらいになり、最後の実力テストでは12番まで成績がアップしました。

学研教室はプリント学習が主ですので、自分のペースで進められますし、その日のプリントが終われば、予定時間よりも早く帰ることができました。同学年の子と「どちらがプリントを早く終えられるか」を競争することで、自然と勉強をする習慣が身についたように思います。私は当時、数学が特に好きでしたが、主体的に勉強を進めることができたので、その行動も成績向上にもつながったと感じています。また、わからないことがあれば、先生に直接聞くことができるので、理解が深まったこともいい影響でした。

しっかりとフォローをしてくれた先生

学研加賀教室の高村先生は、とても子ども思いの先生でした。小学生の頃、私が勉強ができる下の学年の子と張り合っていたときも、高村先生は私も頑張れるように、とフォローをしてくださいました。また、中学時代にはテスト対策で土日に学びの到達度を測ってくださり、とても感謝しています。

先生から叱られることはあまりありませんでしたが、中学1年生の頃にスマートフォンが普及し始め、友達同士で作ったグループでのSNSに夢中になっていたら、「教室での学習時間はきちんと集中しなさい」と注意してくれたのを覚えています。

また、進路についてもいろいろな相談に乗っていただきました。
今、自分が教える側に回ってみて、先生のすごさをあらためて感じています。学研教室には幅広い年齢の子どもたちが通っていて、小学1年生と小学6年生ではまったく取り組む問題が違うんです。今振り返ってみると、先生はどの年齢の子どもの質問にも即座に対応されていて、本当にすばらしかったなと思います。

できることを増やす手伝いができたら

学研教室のプリントは、問題数が4、5問くらいなので、真剣に取り組めば短い時間で解くことができます。解けることで達成感が得られ、それがどんどんやる気につながります。私自身も経験したことなので、生徒たちにも「小さなハードルでいいから、毎日続けていけば成果につながる」と、スモールステップの重要性を伝えています。

また、私が担当している数学に関しては、どうやって取り組んだらいいのかわからないという質問もあります。そういうときには親身になって答えると、生徒たちもがんばろうと思ってくれるようです。数学は解法がひとつではないので、教科書に載っているものとは別の方法でも解けるかもしれないと気づいたときに、より達成感がわきます。私自身が数学にそうやってのめり込んだので、子どもたちにもその楽しさを伝えていきたいです。

教師としては、生徒たちに、何かひとつでもできるようになってほしいと思っています。ひとつができると、そこからふたつできることが増えていくので、できることを増やし続ける支援をしていきたいです。

生徒が描いてくれた井上さんの似顔絵です

▲生徒が描いてくれた井上さんの似顔絵